Remontage

ムツカシイ話で恐縮です。
（あとちょっとですから・・・）

 

さて、タンクに流れ込んだ赤ワイン用果汁はその後どうなったでしょう。

 

 

  

何やら熱気を感じます。

ガスが少し揚がっていて、葡萄と科学的な匂いが交じり合った感じです。
強く息を吸うと咳き込みます。

　CO2 が発生中
（↑　キケンですからヨイ子はマネをしないで下さい！）
　　　　　　　　

どうやら発酵が始まったようです。

温度はどんな感じ？

 　かなり上がっています。

 

 

タンクの中は炭酸ガスが発生して、シュワシュワしています。
果帽がタンクの表面に押し上げられていますね。

 　またもやイメージ画像頼みです。
本日のプロセスはこの図の中に全てあります。

 この、CO2 によって持ち上がった果帽を沈める方法として左下の図のような行為が次に行われます。

 

タンクの下のジュースを吸い上げて果帽の上からかけて全体を混ぜるわけです。

所謂、Remontage ルモンタージュ（液循環）というプロセスであります。
ここは、ひとつ今年のソムリエ試験を目指した方に是非語っていただきたい所ですが、
時間がないので先に進みましょう。

この作業は何故行われるか、
表面に浮いた果帽に雑菌が繁殖する事を防ぐ、
液を循環させる事で酸素を供給する事にもなり、更に発酵を促進する事が出来るのです。
そして果皮からの色素・香味成分の抽出を促進させます。
液がかき混ぜられる事により糖分・酵母・温度の均一化も図れます。

これは赤ワインの典型的な発酵開始時のプロセスでもあります。

　中々激しく循環してます。

 

で、

毎日、お兄さん達ばっかりではむさ苦しくて飽きるので （だそうです）
今日は美人姉妹にも登場してもらいます。

　

彼女は、お父さんについてシャンパン造りについて修行中です。

彼女のお姉さんはこの方。

 　いつもピンボケでスミマセン。

私はコート・デ・バール一の美人姉妹だと確信しています。
 

お父さんが4年後に引退するので、彼女達が畑を相続し、今後彼女達の手でシャンパン造りをするのか試行錯誤しながら決めるそうです。

ちなみに今年の彼女達の「ロゼ用葡萄果汁・赤ワイン」を買い付けに来るのはNMネゴシアンのMUMM （マム）。
F1 で有名です。
彼女達のジュースは勿論、ロゼ用に使われます。

 

発酵の進み具合を細かくチェックする為に、家族は交代しながら
この夜はセラーに泊り込んでの体制です。

本当に、付きっ切りなんですよ、この時期。

 

 

そして、（ロゼ用）赤ワインの工程は、いよいよ大詰めに。

更に続くんです・・・まだまだ・・・・・。

　　
 

コメント 6

難しいですが、なんとなく理解できたような気がします。
お父様は、4年後に引退ですか？　お嬢様達は頑張らないといけませんね。
泊り込みの監視ですか？　いや～本当に大変なんですね。
by (2006-10-21 14:56) 

実際に写真でみるとよくわかりました。
しかし、ＣＯ２危なそうですね！
ピジャージュ中に死んじゃう人がいたとかいなかったってのは、
本当なんですねー
by Wino (2006-10-21 21:44) 

夜通しつきっきりで、、大変ですね。まさに繁忙期。
読み手があきないようにちゃんと美人姉妹の写真をいれて、、読者サービスは本店ゆずりですね（笑）
MUMMは今たくさん広告をしているので、日本でも有名になってきています。
ここのが使われているんですね。
by TaekoLovesParis (2006-10-22 02:37) 

シンナツさま
ここのパパさんは、とてもいい味のお父さまなんです。
多分引退しても、何だかんだと言ってはカーブや畑に居てそうな気がします＾＾
by julliez (2006-10-22 13:31) 

CO2 で命を落としたという笑えない話は昔本当によくあったとブルゴーニュで聞きました。
だからカーブには蝋燭が欠かせなくて、
発酵が始まると火が消えるのでそれをキケンレベルの目安にしていたようですよ。
by julliez (2006-10-22 13:40) 

taeko sama
セリーヌのパパがマムのセラーマスターと仲良しだそうで、そういう繋がりもあるみたいです。
先日、マムやペリエ・ジュエのセラーマスターたちが、ルネ・ジョリはいいシャンパンを造っていると思う・・という話題になって、セリーヌは嬉しそうでした。
by julliez (2006-10-22 14:00)