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[ひらめき]最終更新日:12/10/2011

mariageを考える ~前編~ [vins 葡萄酒あれこれ]

今年も大詰めですね。

年始の御節はありませんが、
クリスマスのご馳走ネタには困らないフランスでございます。(笑)

シャンパンで食事を通すとしたら何だろう。

というお題で始まったある日の食事で話は大いに盛り上がりました。


 

北東フランスでは(☆などのあるレストランを除いて)お魚メニューは決して豊富ではありません。
日常の食卓には魚など見ることもありません。
(今の所、レストランと日本人のいる家庭以外で食事に魚を食べた事はありません。)

市場に行けば、モチロン売っていますが
日本人ならとても手が出せない魚の死体がそこにはあります。
(ブルゴーニュでもアルザスでも同様です。)

 

ところで豪華な組み合わせの定番の一つに挙げられる
キャビアとシャンパン

実際のところ、これは賛否両論です。

 

「キャビアを本当に美味しく食べるなら
ウォッカだね。
しかも冬のモスクワ並みに冷やしたようなウォッカだ。」

・・・がいいそうです。(←かなり同感)

元ソムリエで現役の醸造家、ジャン・レノ風の渋すぎるアニキがニヒルに言うので更に説得力があると思ったのは私だけでしょうか。

 

シャンパンの泡は食べる物の合わせ方によるとマリアージュどころか戦争(guerre)を引き起こします。

チーズもこの上なく用心深さが必要です。
そういえばチーズとシャンパンを合わせて愉しんでいる地元の人は見かけません。
(実際のところ、ワインと違って値段の幅がやや高め~かなり高めのポジションな飲み物ですからテーブルワインのように・・とは行かないようです。)

私が現地で唯一経験したのは羽のように薄くカットしたヒラヒラ・パルミジャーノとシャンパンですが、これはアテとして美味しかったです。
日本で真似するのはアリですね。
(ランスでも可能です。)

 

トロッと熟成した状態のチーズに、きりっと冷えたシャンパンを合わせると口の中で何が起こるか想像するだけで、手が出ません。
そこにパンという介添え人がいて友好条約は結ばれる可能性はあるかも知れませんが。

 


 

 例えば1本のシャンパンを食事に通す場合、


甘口シャンパン(←ここがポイント)を選んで、最初はよく冷やしてもらう。
前菜(若しくは一皿目まで)を一緒に楽しんだ後、グラスで白、若しくは赤をメインに合わせて飲む。
そして最後のデザートで再びシャンパンの登場。
(程よくこなれた泡、温度もゆっくり上がって香りが開く・・・)
甘口なのでデザートとも仲良しですね。

この愉しみ方は大人の選択の気配がします!

後は甘い余韻のまま、ブランデーでもレチョートでも愉しんでください。
(あ、レチョートはイタリアワインですがアマローネと共にこれほど官能的なワインはありませんよ・・
ブルゴーニュが舞い上がるようなワインとしたら、こちらはゆっくりと心地よく落ちていくという感じのワイン。
ソーテルヌの溶ろけるような甘さとまた違って、何ともいえない色気があります。
仲間で飲むワインではなく、これから恋に落ちていく二人が共有するべき「とどめのワイン」です。
ヴァレンタインにどうぞ。)

              



実際にシャンパンについては人気があるものの
意外にその開いた時の美しさとか、変化によるポテンシャルの違いは知られる事が少ないです。
通常その次のワインの為の序章ですから・・・。

3日位に分けて味わうと、ワイン同様に、もしかするとそれ以上に発見する事が出来るのもシャンパンなのです。

3日もかけて~!?

と言われそうですが、
生産者が好んで試す(まさに試飲と味見と)ポテンシャルチェックでもあります。
これは1本だけではなく、数本同時に開けて変化を見るんですけど、
中々贅沢で面白いです。
(抜栓してから美味しさのピークはいつ頃か?と云うチェック等ではなくて、
そのシャンパンをある意味ヌードというか素顔にしていく感じでしょうか。)


丁寧に造りあげたシャンパンはたとえ泡がペティアン並に消えていっても、美しさは消える事が無い飲み物だと感じます。

2日目の泡も生産者によってこうも違うものだと思えますし、香りの立ち方は開けたてよりも凄いものもあります。

最初に開けた時は勢いよく繊細に泡立つシャンパンが口の中で綿飴の様に甘く消えていく事に心を奪われますが、
その10分後、20分後、もっと香りが複雑にいつまでも鼻を抜けて喋っている口からも美しい余韻が続く事にハッとさせられたり、言葉を奪ってしまうほどその美しい変貌に驚かされるのです。

アルザスの甘めのワインもよく食事を通して1本で楽しめると言われますが
シャンパンのようにちょっとゆる~く、間にワインを挟んでの愉しみ方は独特で粋だと思ってしまいます。
(あのアニキはそうやって女性をウットリさせるんだろうなぁ・・・。)

美しく、繊細に香り立つグラスを片手に、
そこにあるのは微笑みだけです。

その締めくくりが
極上のスイーツの登場ではないでしょうか。



 超辛口(ノンドゼ)ブームな日本のシャンパン市場ですが
日本の食事を思うと、さもありなん・・とも感じます。


でも

甘美なシャンパンも、いいもんですよ。

 

シーズンですしね。
(そんなシチュエーションで試飲じゃなくて味わいたいといつも憧れます。)

 



 


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コメント 12

超辛口でも、甘口でもシャンパンが飲みたいです^^
今度、探してみます。 田舎でも売ってるのでしょうか^^;
by (2006-12-05 10:08) 

Wino

実はわたくし、常温でシャンパーニュってのが結構好きで、
香りの広がりと旨味が良く分かっていいと思うんですが。。。
邪道でしょうか?やっぱり。
by Wino (2006-12-05 20:56) 

noriko

写真のシャンパーニュのは決めこまかいうえに、泡立ちがよくて、舌の上でクリームのように感じそうですね。
うっとり♪

昨日のワインでは、デザートワインが甘口のスパークリングで(アスティだけど)、「おぉ、このことねっ♪」と嬉しい体験でした。
3日わたって変化を楽しむというのもいいですね。
クリスマスの週末にやってみようかな。
by noriko (2006-12-05 22:34) 

yk2

どっかで読んだよーな内容の前フリだ(笑)。

確かにキンキンに冷えてると最初の1杯は美味しいんだけど、味も香りも少し温んでるくらいの方が分かりやすくて好きです。

クレマンくらいなら、さして気にせず2~3日目もアリだったりするけど、さすがにシャンパーニュではなぁ・・・(^^;。
by yk2 (2006-12-06 00:46) 

julliez

シンナツさま
年末、年始は是非シャンパンをどうぞ。
田舎でもバッチリ買えると思います。
少し早めならネットでも買えるのでは?
by julliez (2006-12-06 03:09) 

めぎ

シャンパンをもっと楽しめるようになりたいものです。ゼクトはたまに飲みますが、食事を味わうためというよりは、何かを祝って乾杯するときに使っていることが多いですね。
今度3日に渡って飲んでみようかな・・・
by めぎ (2006-12-06 06:39) 

foret

僕もフランスで魚を売っているのは見ましたが、買って食べたことはありませんでした。
(北西のルーアンですけど・・・)
日本人の友人がホームステイ先のマダムに
「日本人は生で魚を食べるって聞いたんだけど、あなたは好きなの?」と聞かれて
「ウイ」と答えたら、その日の夕食の皿に生の魚が丸ごと店で買ったそのままの形でのせられていて絶句したらしいです。
日本料理について多少の知識がある人なら、そういうことはなかったでしょうが、そうでなければpoisson cruってフランス語からくるイメージはそんなものなのでしょうか?
それにしてもシャンパンを飲みたくなる写真ですね。
by foret (2006-12-06 09:47) 

norikopianist

こんにちは。ブログ訪問どうもありがとうございました。
私はお酒好きで良く飲みます。カクテルとかたまにシャカシャカ作ってます。去年はベルギーにいたので、ベルギービールも沢山飲みました。でもシャンパンは超初心者です。色々と勉強になりました。
音楽をやっていると一つのことに凝ってしまうことが多くて、(一つ一つの音を磨きながら作っていくと、嫌でもつい凝り性になってしまうんです。。。)julliezさんのとてもプロフェッショナルな、シャンパンに凝っているブログを読んで、つい嬉しくなってしまいました。これからも楽しみに読ませていただきます!
by norikopianist (2006-12-06 13:13) 

いっぷく

これでシャンパンの飲み方が広がりました。
シャンパンは飲みきらないとだめになってしまうと誤解していました。
by いっぷく (2006-12-06 22:13) 

TaekoLovesParis

↑のいっぷくさんと同じく、私も「シャンパンは残ったら気が抜けるから
捨てる」と言われてきました。パリの友達は実際流しに捨ててました。
私、もったいないな、と思ったんだけど、彼女はいつも「明日になったら
まずくなるわよ」って、ばさっとなんでも捨てるのです。レストランをやって
いたから、捨てるくせがあるのかもしれないけど。

シャンパンの泡の写真、きれいですね。決定的瞬間に近いです。
by TaekoLovesParis (2006-12-06 23:18) 

julliez

みなさん、コメント&ナイスありがとうございます。

★めぎさま
ゼクトも美味しいですね。
やはり泡モノって、祝い事のイメージがあるのでそれはそれで幸せな笑顔と合わせて楽しむものでステキですよね。

★foret sama
ありがとうございます。
多分生ってイメージすら沸かないのでしょうね。
しかし、まんまの魚って・・・猫じゃあるまいし・・・。(笑)

★noriko sama
ありがとうございます。
音楽とシャンパンは私にとっても非常に感激した組み合わせで、以来初心者なりに景色、音楽、シャンパンの組み合わせにハマっています。
これからもよろしくおねがいします!

★いっぷくさま
そうなんですよ、コーラやビールと違うのでシャンパンストッパーさえあればもう怖くありません。
特にシャンパンの良い市場先のイギリスには、ストッパーも品質のいいのがあるのでは?

★taeko sama
レストランだと泡に勢いがないとお客さんが嫌がりますから仕方ないですね~。
泡がなくなるとガッカリするものも実際(有名なメゾンでも)少なくないのですが、2日くらいならシャンパンストッパーで十分大丈夫。
泡が変わると味がどう変わるかも発見できて楽しめますよ。
by julliez (2006-12-07 03:20) 

シェリー

私もシャンパンはどーしても全部飲んでしまうので(汗)
何日もかけて・・・を実践したことは数えるほどしかありません。
でもゆっくり時間をかけて楽しむのって大好きです!
ワイン好きな人でシャンパンを怪訝する人(たまにいらっしゃるのです)に、シャンパンは変化がないから面白くない。というようなことを言われたことがあります・・・すごいショックだったの思い出しました。
変化しますよね?楽しめますよね☆よかった~なんか嬉しいなぁ。
by シェリー (2006-12-07 15:35) 

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