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[ひらめき]最終更新日:12/10/2011

Rosé des Riceys [champagne-ardenne 地方]

週末なので気分転換しましょう。



重たい南北歴史の話はしばし休憩して(自分が休息したい)
たまには美味しいワインとその村の話でもしましょう。

 

今日はとても魅力的な、リセ村のご紹介をします。

 

 リセは、シャンパーニュ・アルデンヌ地方の南、オーブ県の一番南西にある、シャンパーニュの最南端でシャンパンとワインを造る地域になります。

その字の如く、リセ地区は複数形。 (Les Riceys)
Ricey-Bas, Ricey-Haut, Ricey-Haut-Rive の3つの村を一つに統合した名前で、レ・リセと呼ばれます。
(地元では普通にリセで通ってますが)

ここは、まさに県境も近くなるので、ブルゴーニュとシャンパーニュの両方から影響を受けた文化が流れているようです。

ラニュ渓谷に沿った谷間の村で、その道に沿って山を越えると穏やかな平地にとても愛らしい景観の村が目の前に広がります。

地元でも最も愛らしい集落としてみんなに愛されている、何ともいえない素朴さが美しい村です。

              

 

建物の感じはもうブルゴーニュに大変近い雰囲気が出ます。
教会の感じもマルサネ村(ジュヴレ・シャンベルタン村の隣)なんかに若干似ています。

家も教会も地元で採取された石灰岩を使ってきちんと整備しなおされていて、教会の修復をはじめとし、生産者たちによって見事な石壁が築きなおされました。

リセの住民の事を、リセタンと呼ぶんですが
先祖には歴史的建造物について熟練した建築家が多かったようで

彼らの祖先は、ヴェルサイユ宮殿の建築に働いて、導きにしたがって太陽王(ルイ14世)にリセのロゼワインを紹介した

と云うような逸話があるそうです。

 

この地方はシャンパーニュでも一番南で、しかもブルゴーニュに隣接した場所柄、酸味とコクのバランスの良い葡萄が収穫できます。
しかも土壌はピノ・ノワールという黒葡萄に向いているため、

シャンパンも比較的コクのあるタイプのものが多く、
(最近は重たいタイプを避ける造り手も多いです)
葡萄果汁は大手のシャンパンメーカーがロゼシャンパン用に買い付けに来ます。

しかし何と言っても
この村で産出されるロゼワイン「ロゼ・デ・リセ」だけが、シャンパーニュで唯一、
ワインに村の名前を冠する事がワイン法で許されているのです。
つまり、シャンパーニュ地方で造られる非発泡性ワイン(赤・白・ロゼ)はロゼ・デ・リセ以外の全てがコトー・シャンプノワという名前のワインになります。
(一応、特別扱いって事ですね)

ちなみに、
フランスにおける3大ロゼワイン

タヴェル     (ローヌ南部)
マルサネ・ロゼ (ブルゴーニュのマルサネ村)
ロゼ・デ・リセ  (シャンパーニュ地方)

だと、(北東フランスでは)言われます。

 

 

日本だとプロヴァンス・ロゼ、ロゼ・ダンジュ、タヴェル君臨説が有力ですね。

甘いロゼ・ダンジュも、気軽なプロヴァンス・ロゼもとても美味しいと思いますが
多分、値段と味わいと若干の希少さ(地域が限りなく狭い)を考慮すると
彼らの言う3大ロゼ(=値段も味も、生産量も気軽じゃないよ)の意味が伝わる気がします。

要するに
珍しくて美味しい(安くもない)がポイントのようです。
どこでも3大珍味とか、3大偉人とか、色々ありますが必ず定説ではないのと同じですね。
彼らは自分の地域が最高だと断言するので、言われたらその度に肯いてあげればいいと思います。
テストじゃないのですから。(間違ってたって命まで奪われる事もありませんしね。)


実際、一般的にロゼワインに関しては生産者自身が本気で造っていない域のワインと言われます。
何故なら通常、生産者は最良の黒葡萄は赤ワインの為に使いたいからです。
ロゼワインの為に黒葡萄を植えているのは恐らくシャンパーニュだけでしょう。

高級赤ワインに使用するにはちょっと・・・というような葡萄が大抵ロゼに回されることが多いのです。
モチロン収穫量にもよると思いますから南仏方面に関しては判りません。

例えば収穫前に雨が多かった年などは美味しいロゼが出来るといわれる理由はそこにあります。

市場が本気で美味しいロゼを求めたら、もっと味わいは上がる可能性があるかもしれませんね。
ロゼ・シャンパンがそういう道のりを歩んだように。


個人的には、リセのロゼは、完成度も高く、品があり、十分美味しいと思います。
今まで飲んだどの地方のロゼワインより、ワインらしさをもっていると思います。
ロゼワインというカテゴリーで一緒にしてはいけない完成されたワインなんです。
(但しそんな酔狂な高級ロゼワインは、シャンパン以外のロゼワインが売りにくい国・日本には殆ど入って来る事はないと思いますが。)

 


この記事を見て、どうしてもウマいリセのロゼが飲みたい!

と思う方は、私と仲良くなってオーブにいらっしゃる事をお勧めします。
そのときはご案内しましょう。(

ま、そんな酔狂な方はいないと思いますので
評判の高いロゼ・デ・リセの生産者の名前だけでも挙げておきます。
(参考までに)

MOREL père et fils
OLIVIER HORIOT
JACQUES DEFRANCE
Vve A.DEVAUX

日本で手に入るかどうか知りません。(ゴメンナサイ)
デュヴォーも中々、ワインを意識して造っていますし、日本で手に入れやすいのでは?
但しどれもお値段は地元で買っても高いので、日本ならブルゴーニュ「畑名付き」ワインの値段帯では?
どちらを選ぶかはノリで決めてください。(責任は負いかねます)
(泡の出るワインから、泡を取ったらこんな味のワインになりました・・。
そんな感じの味ですから、パンチのある赤ワインが好きな方、若しくはロゼワインにエレガントさなんて求めない様な方はハナから手を出さないように。←本店評)

我こそはシャンパンラバーな皆さん、
泡じゃないからまだ飲んだことがない!なんて言わないで下さいね。
発泡してないのに、シャンパン1本分の値段で、(リセを)選べるかどうかは、
まさにシャンパンラバーに取っての踏み絵でしょうか。
(ペティアンは踏めても、これはどうでしょうね。)

   

実はリセのロゼワインは毎年生産されない事もあり
かなり希少なワインなので日本でそう見かけるものではありませんが、フランスでもそうです。

極上のピノ・ノワールが収穫できた年だけ、厳選した葡萄を選んで造られるワインなのですが
それはまた追ってお話できるでしょう。
(嫌だと言っても・・・。しますよ。)


 

それより
このロゼと一緒に楽しむ、食べ物が何か気になりませんか?



ジャ~ン!

アンドウィエットですね。

実は写真のワインはコトー・シャンプノワ(赤ワイン)ですが
リセのロゼなら存在感があるので意外に負けないと思います。
(洗練された味付けのアンドゥイエットの場合、なおステキ。)

 

こちらも王道です。

シャウルスとミュシィ
(シャウルスより小さいシャンパーニュで造られる比較的新しいチーズ)

シャウルスはシャンパンよりもワインに合うと言う事で、もはや定番なのですが、ミュシィは更にクリーミィになるように脂肪率を上げているのでシャンパンと合わせても、
口当たりいいんじゃな~い?
と云う感じのチーズです。
(このチーズが大きいサイズになると、シャウルス・ド・ミュシィと進化して呼ばれるようで)

 

でも、チーズに辿り着くころは
ワインは空いちゃってるから
実際にチーズとワインは合わせることが少ないですね。

チーズにパンが無いと耐えられませんが、チーズにワインが無くても彼らは平気です。

こちらの人はそんなに躍起にマリアージュを追求するより、
友達や家族と交わす会話のマリアージュを考える事の方が大切ですから
アペリティフの行き来は本当に楽しいですし私もその方が気楽で大好き。

 

そんな素敵なアペリティフについては
また今度。

 

 

みなさま、どうかよい週末をお過ごし下さい!

 

 


 



 

 


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TaekoLovesParis

最後の写真のおじさんの顔がまじめすぎで、週末モードじゃないところが
クスッ。
<私と仲良くなってオーブにいらっしゃる事をお勧めします。
そのときはご案内しましょう>
→ちゃぁんと覚えておきますからね~。
オーブに行かれなかったときの場合、パリでなら、ロゼワイン買えますよね?

白い壁は石灰岩なんですね。童話にでてくるようなかわいい村。

アンドウィエット、豚の腸のソーセージでフランス人でも嫌いな人が多いって
覚えています。これがロゼにあうんですか。意外な気がします。
by TaekoLovesParis (2006-11-12 01:23) 

ロゼって最近飲んでいませんね~。
私のワイン体験もごく普通にマテウスロゼから始まった訳ですが、アンジュ、タベル、プロバンスと一通りなぞっただけで終わってしまっています。
一時アメリカあたりでブラッシュというものありましたよね。
んまいロゼ、飲んでみたいものでございます。
by (2006-11-12 01:30) 

エッコ・ミ

アンジュ、タベルは飲んだことがありますが、リセは飲んだことがないと思います。記事を拝見していて、飲みたい!飲んでみたい!と思いました。
それにしても写真がどれも素敵で、一冊の絵本を読んでいるような気分でした。
by エッコ・ミ (2006-11-12 13:25) 

noriko

この記事を見て、どうしてもウマいリセのロゼが飲みたい!

と思う方は、私と仲良くなってオーブにいらっしゃる事をお勧めします。
そのときはご案内しましょう。

↑そんなこと言われたら、行っちゃいますってば!!
Taekoさんについて行っちゃおうかな(笑)
by noriko (2006-11-12 15:11) 

ロゼ、オーストリアでも日本と同じようにそれほどメジャーではありませんが、フランスの友人から、「夏のフランスでは、ロゼが非常に飲まれる」と聞き、日本でも爆発的に流行るのでは。。と期待しています。
ウィーンから車でブルゴーニュやボルドーに、大量にワインを買いに行く日本人駐在者は結構多いです。
当方も、近いうちに出征する予定ですので、その際は是非ご案内します!
オーストリアの秘伝ワイン(ゲミッシュターザッツとか。。)を貢物に致しますので。。
by (2006-11-13 02:10) 

オーブに行ってみたい^^
飲んでみたいです。 
わたしに味の違いが分かるかは不明ですが...
by (2006-11-13 10:27) 

yoocomint

キレイな景色 あ~紅葉見に行きたいな~
ワインも飲みたいけど、チーズおいしそうですね~
by yoocomint (2006-11-13 16:44) 

徒然わいん

私、ピノから造られるロゼ、大好きなんです。これまでのベストは、2003に飲んだLa Rose Du Clos 2001 Domaine de Lambray, 2番目は 今年飲んだMarsannay Rose 2005 Philippe Charlopin-Parizot。ということで、リセのロゼにも興味しんしん。julliezとお近づきになりたいです!!!
by 徒然わいん (2006-11-13 17:33) 

TaekoLovesParis

julliezさん、ロゼワインを飲みに行きたい人がおおぜいですよ~!
コメント書きたくてもキーボード不調で書けなくて、文字の色をロゼに変えたり
しているだけのjulliezさん、早くなおるといいですね。
by TaekoLovesParis (2006-11-13 19:45) 

週末、土曜日は飲みすぎて、日曜日、二日酔いでした・・・(^^;
ロゼって最近飲んでないな~、、、。
by (2006-11-13 20:10) 

Wino

10月末にあった新宿伊勢丹のシャンパーニュのフェア。
ロゼ デ リセー、コトー シャンプノワ見かけたんですが、
その値段ったら!4千円後半!試すというにはちょっと高い。
迷わずレコルタンに走ってしまいました。
でも今この記事を読んで少し後悔。
次は絶対飲みます。
探しても日本ではなかなか見つかりません。。
by Wino (2006-11-13 22:17) 

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