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最終更新日:12/10/2011
Dégorgement [cave セラー]
シャンパーニュにはプリムール(新酒=ヌーボー)はございません。
ところで皆さんは、クリスマスや年末年始に向けてシャンパンを飲む予定はありますか?
来週まで更新が出来なくなるので、シャンパーニュ南北問題は一旦保留。
クリスマス(年末年始)に向けられて、シャンパーニュでは夏からこんな作業で大忙しだった事をようやく記事に致します。
このコルクの写真を見て、ピン! と来た方も、来ない方も、
今日は一気に収穫から時間を飛び越えて、出荷直前のお仕事の報告をします。
これはシャンパンがセラーで施される最後のお仕事です。
(途中が大きく抜けましたが、また記事にします。)
CHAMPAGNE René JOLLY の地下セラーで行われる徹底的に伝統的な手作業レポートです。
この日はキュヴェ・スペシャル RJ のデゴルジュマンをするから
「面白い作業が見られよ!」
と、教えてもらい、早速地下にお邪魔しました。
皆様がクリスマスに飲まれるシャンパンがどのように最終作業を行われているかご覧下さい。
Dégorgement デゴルジュマン(澱飛ばし、口抜き)・・・逆さまに立てられた瓶の口に集まった澱(酵母の死骸=エキス)を抜栓して泡と一緒に飛ばす作業。
この作業がきっちりと行える職人は少なくなっていると思います。
ジョリのこの職人さんは、この道30年以上のベテランです。
黙々とこの作業を一定のリズムで、非常に優雅にも思えるような手付きで抜栓し、
(通常は-20℃の冷水に口元を付けて澱を凍らせるのですが、熟練した職人はそのままで行います。)
しかも瓶をほぼ逆さまに向けたまま行うのですが、澱と共に溢れるのはほんの少しの霧状の泡となったシャンパンだけ。
まさに神業です。
しかも仕事が速い。(ムダがありません。フランス人じゃないみたいです。)
作業台は、殆ど湿った程度の感じで、ワインは溢れ出た様子が無いんです。
(写真では判りにくいのですが。)
この作業が下手だと、次の工程でリキュールを添加するときに、イメージした味わいに誤差が出ます。
デゴルジュマンでワインが溢れ過ぎると、750ml調整で、味の瓶差が激しくなるだけです。
ですからこの作業が最終的に最も重要な仕事になります。
↓
Dosage ドザージュ(リキュール添加)・・・Liqueur d'Expédition (門出のリキュール)と呼ばれるワイン+蔗糖を目減りしたシャンパンに注ぎ入れ辛口~甘口と味わいの最終調整をする作業。
ここでは、デゴルジュマンを行うムッシュが同時進行でリキュール添加も行います。
リキュール添加はオーソドックスな機械で行いますので一定の量の添加が可能です。
↓
Bouchage ブシャージュ=コルク密栓
一番最初の写真のコルクはまだマッシュルームの形をしていません。
この作業で瓶に詰められて初めてあのマッシュルーム型になって行くのです。
↓
最終チェック=瓶の洗浄、キズの有無、異物の有無、コルクの具合の確認等
この後、ボトルは別の部屋に移動されて最終工程であるお化粧が施されます。
↓
Habillage アビアージュ=ラベル貼り
と同時に、キャップシールが被せられ、いよいよ花嫁は嫁ぎ先に出発の準備が完了するわけです。
RJ は特殊なラベルに付き、1本づつ必ず手張りで行われます。
シャンパンのキャップシールが他のワインに比べて長いのは
この門出のリキュールの工程で、目減りしたシャンパンに継ぎ足すリキュールの量が一定に量り辛かった為、この長いカバーで分量の誤差を誤魔化した名残だそうです。
(その程度では大阪のおばちゃんは騙せませんが、フランスで良かったねぇ。)
最近ではあの長いキャップシールを短くしたり、デザインを変えてみたりと、様々な試みが行われているようです。
(ルネ・ジョリも近々ラベル変更とキャップシールのデザイン変更をする予定だそうです。)
今は昔と違って、見た目に判る誤差が出るような仕事はしませんからね。
機械も頑張っているし・・・・。
機械だって必要なんです。
私はこういう素晴らしい腕の職人がそう沢山いないこの時代に
あえて機械を否定する事もないだろうと感じます。
ジョリの場合も次の世代の職人がいなくなれば機械の導入をする筈です。
でもね、皆さん、それは嘆く事でも、困った事でもないのです。
機械でこの作業を行ったとしても、味わいは変わりません。
変わるのは作業の工程を見た皆さんの受ける印象だけです。
その辺に注意しながら、大手の機械化された同じ工程をご覧頂くのも面白いと思います。
さて、大手メゾンのお仕事も見たくなるのが人情ですよね。
ご安心下さい。
バッチリ、
コーポラティヴと、ネゴシアンにもご協力頂いていますから。
後半へ続く・・・。
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こぢんまりとした手作り感があっていいですね。
ウチに嫁に来ているRJちゃん(?)も、ここでこうして身繕いをして送り出されて来たのだなー。
by yk2 (2006-11-16 01:02)
最近フランチャコルタのスプマンテを何種類か飲む機会があったので(Dosage Zeroという超辛口も)、本場の作業工程とても興味深いです。そういえばさっきカルロが仕込んだ新酒を飲みました。赤白一緒にブチ込んだちょっとワイルドなロゼですが、なかなかいけました。
by plot (2006-11-16 03:35)
<キャップシールが被せられ、いよいよ花嫁は嫁ぎ先に出発の準備>
→これを受けて↑でyk2さんが、<ウチに嫁に来ているRJちゃん、、>
笑っちゃいました。cdmさんからの情報によると、4,5000本嫁に出して
いるそうで。。あけるときは写真撮ってご実家にお見せしないと(笑)
工程の説明は、写真つきで簡潔、とてもわかりやすかったです。
キャップシールが長い話、なるほど!でした。
by TaekoLovesParis (2006-11-16 07:41)
デゴルジュマンする所を一度ライブで見てみたいとずっと思っていましたが、記事を読んだら益々興味が沸いてしまいました。
ジョリの新しいラベルはどんなのになるんでしょ?
それも興味津々。
by miumiu (2006-11-16 10:57)
プリムールは、ボージョレ・ブランに変更なり(←業務連絡)
taeko san
0が多過ぎます。
そんなにデゴルジュマンしたら、このオヤジ過労死しますよ^^;
yk2 sanの記事もまだかなぁ?^^
by ウルバン3世 (2006-11-16 13:42)
本当に手作りなんですね。
ラベル手作業で張ってる画像は驚きました~
Taekoさんのところで感想など拝見させていただいてましたが
私もはやくルネ・ジョリ飲んでみたいなぁ
by シェリー (2006-11-16 15:03)
私のところにも、お嫁に来たRJちゃんが2人程。先週末、その内の一人のBlanc de blancsを開けるつもりだったのですが、病魔に襲われ(という程でもないですが)、果たせませんでした。デゴルジュマンの瞬間、出来れば、動画で見てみたいです。
by 徒然わいん (2006-11-16 17:26)
つくり手の後姿、若き日のラブラブツーショット、嫁入り支度・・・・
こんどシャンパーニュを飲むときは、いままで以上に美味しく感じてしまうんでしょうね。
by noriko (2006-11-16 22:06)
味わいに関係している工程は、機械化できませんね。
後継者はいらっしゃるのでしょうか。
職人さん、すごいですね。
by (2006-11-17 12:34)
クリスマスに飲みたくなってきちゃいました。
さすがルネジョリですね。
by delphy (2006-11-17 17:37)
このブログがなければ
René JOLLY のシャンパーニュとは
出会わなかったかもしれませんが
BdNを頂いて一気にファンになりました。
コスパがいいですねホンとに。
シャンパーニュはまだまだボルドーやブルゴーニュに比べて
情報が少ないので探せば掘り出し物が
たくさんあるんでしょうね。
これからも期待しています!
René JOLLYさんは比較的探しやすいので
キュヴェ・スペシャル RJも見つけてしまいました。
どうしよ…。
TBさせていただきました よろしくお願いします。
by サンデブ (2006-12-06 12:41)
サンデブさま
TBありがとうございます。
他にも色々紹介したいシャンパンもありますのでまた、追々と・・^^v
今年の私のブームは実はベレシュです。
ツボにはまって病み付きになりましたよ。
大将にはナイショですが。^^;
by julliez (2006-12-07 03:04)
RJを探ってここまできました。
美しい奥さんです。
職人技ですね。
いっそう、味と香りが引き立ちそう。。。
by (2007-08-01 00:05)