SSブログ

merci de votre visite !

ご訪問ありがとうございます。
いつもお構いできなくて、スミマセン。


[ひらめき]最終更新日:12/10/2011

Le Chanoine Kir à Dijon [bourgogne 地方]

皆さんはキールなる飲み物をご存知ですか?

IMG_0228.jpg

このブルゴーニュの伝統的なグラスに讃えられている液体が
ディジョン名物のキールです。

キールとは
アリゴテなる葡萄品種から造られたブルゴーニュ地方の白ワインにこれまたブルゴーニュ名物のカシスで造られたリキュールをブレンドしたアペリティフ(食前酒)のことです。

IMGP1983.jpg カシスです

 

そしてこの「キール」とはブルゴーニュで一番大きな街であるディジョン市のかつての市長キール氏と同じ名前なのです。

とはいっても、このカクテルを発案したのは、実はキール氏ではなく、元々古くからあったレシピをこの市長さんが大々的に広めたって訳で、その功績を讃えて名付けられたのです。
このキール氏はディジョン市に大変貢献を果たした方でブルゴーニュではキール市長のことを Chanoine Kir と呼びます。

彼は Chanoine(教会参事会員)だったからです。
なので政治を行う時も聖職者の服を着ていました。

ちなみにディジョン市にある人造湖もキール湖と云う名前です。
(この市長さんの事を書き始めるとキールに戻れなくなるので今日はこの辺で割愛します)

IMG_0234.jpg

 

キールといえばブルゴーニュ発生のカクテルですが
何故かシャンパーニュのカクテルで、キールロワイヤルなるものがあります。
しかしこれはなんだか、どうも商魂たくましいエペルネかランスの商人達が便乗して発案したようなカクテルで
シャンパンにカシスリキュールを足したアペリティフとしてミモザと並んで観光客に人気があります。

私的には、ブルゴーニュのスパークリングワインとカシスリキュールで作るカクテルのほうがそれっぽいような気がしますが
イメージの高級感も手伝ってシャンパンの方がお洒落・・な響きがあるからでしょうか。
(例えシャンパンと同じ工程で造られても、法律上クレマンはシャンパンにはなれませんから仕方ありませんね。)

さて、これらのカクテルは元々ワインの酸っぱさを和らげる為の苦肉の策だったという説もありますが
今の時代では、醸造学も向上し、葡萄栽培も昔とは違い凝縮感のあるワインが出来ますので(昨今の温暖化の影響もモチロンあります。)何か甘い物で酸味を和らげる必要は無くなってきたと思われます。
最近ではアリゴテとは思えないほど果実味とミネラル豊富なシャルドネ顔負けのワインもあります。

IMG_0238.jpg


他には珍しいところで
ペッシュ・ド・ヴィーニュ(桃)やフランボワーズ(木苺)、ミュール(ブラックベリー)などのリキュールでアリゴテワインを割る場合もあります。
でもここで一番大切なのは白ワインは絶対にアリゴテである事。
これ以外の白ワインで作った場合はキールとは呼べません。

頑固なブルギニオンはこれだけは絶対に譲りません。

仲間内で集まったりする場合、これからの季節は白ワインで楽しむ機会も多いでしょうから
お酒が弱い方や、白ワインの苦手な方も選択肢が増えて良いかも知れませんね。
ちょっとした気軽な値段のアリゴテならそんなカクテルで楽しむのもありですね。

IMGP0918.jpg ディジョンの小さな凱旋門

 

肝心なフランス国内ではアペリティフとして、よく飲まれるのか気になるところですね。
ぶっちゃけますが
地元のフランス人は殆ど飲まないような気がします。
あくまでも私の周りの人の話ですが、私自身も一度しか飲んだ事がありません。

 

IMGP7382.jpg

でもディジョンにお見えになる機会があれば、一度はこのクラシックなブルゴーニュグラスでキールを楽しんでみるのも悪くないのではないでしょうか?

 

ではまた 

 

 



 


nice!(38)  コメント(27) 
共通テーマ:地域

nice! 38

コメント 27

めぎ

ちょうどつい先日、プロセコにカシスリキュールを入れて飲んだところです。
夏の楽しみですね♪
by めぎ (2008-05-10 06:33) 

どらっち

全くというぐらい、ワインにも疎いのです・・・。
せーっかくフランスにいるのだから、いろいろ楽しみたいんですが。
ラベルも読めないですからねぇ。値札は読めても(笑)
by どらっち (2008-05-10 06:39) 

julliez

★めぎさま
プロセッコにカシスですか、チャーミングな初夏って感じですね^^
私はあまり割る事は無いのですが、イチゴを凍らせて放り込むのは好きです♪

★どらっちさま
どらっちさんの所ではジュラ・サヴォワかローヌが地酒に近い所なのではないかと想像していますが^^
スーパーで買う場合、sec表示があれば辛口、demi sec は日本人的には甘口ですのでそれに気をつけて買えば他が分からなくても大丈夫です。
お手軽ワインには最近はアメリカワインみたいに品種表示もされていますよ。
折角ですから直接生産者を訪問される方がおススメです。そのほうが市場価格より遥かに安くて良いワインがゲット出来ます。
by julliez (2008-05-10 07:03) 

いっぷく

赤ワインに見えてしまう色はカシスの入っているからなんですね、
ディジョンというとキールよりマスタードを連想しちゃいます。
キールにさらにロワイヤルをつけて売り出す。商魂ですね。
by いっぷく (2008-05-10 07:22) 

こば

こんにちは。
我が家のウェルカムドリンクはキールロワイヤルです。お酒に弱いという方にはミモザです。
でもシャンパンはもったいないので、ヴァン・ムスーのサンティレールを使います。(笑)
やはりというか、地元ではあまり飲まないんですね。・・・フランスには無いフレンチフライみたいなもんだな。(爆)
アメリカにはフーシャ(ホクシア)という名のカクテルもあります。シャンパンをアメリカ名物(笑)のクランベリージュースで割ったカクテルです。Ritz-Carltonで堂々と出てきますが、味は・・・。
by こば (2008-05-10 07:27) 

Krause

はい、大好きです。
by Krause (2008-05-10 08:34) 

yk2

キールを作るのに、きまじめにアリゴテを使ってるBARなんていったい日本にどれだけあるのかな~と思うけど、ね(笑)。多分僕もほんとのレシピのキールは飲んだこと、なんだろうな。ま、ほんとにシャンパーニュ使ったキール・ロワイヤルもあんまりお目に掛からないと思うけど・・・(^^;。

キールって普通はアペリティフなんだろうけど、〆の1杯にするのも目が覚めて好きかも。ヘロヘロに酔うと、脳が糖分欲しがるでしょ?(笑)
by yk2 (2008-05-10 09:10) 

miffy

お酒に弱い私でもキールは普通に飲めます。
初めて行ったパリでバトームーシュに乗って、のどが渇いていた母はアペリティフで出てきたキールを一気飲みして、その後ずっと化粧室に座り込んでいました^^;

by miffy (2008-05-10 10:35) 

blume

キール飲んでみたいです~~。
カシス大好き♡
by blume (2008-05-10 11:29) 

たろう

小さな凱旋門の青い照明が綺麗ですねヽ(´▽`)/

キール、、、
杉山清貴さんの「ふたりの夏物語」を思い出しました、、、。(古っ;;;)
by たろう (2008-05-10 11:32) 

JF

キールロワイヤルは飲んだことがありました。なるほど( ..)φメモメモ

・・・ペッシュ・ド・ヴィーニュ(桃)やフランボワーズ(木苺)、ミュール(ブラックベリー)などの
リキュールでアリゴテワインを割る・・・
→美味しそうですね~ というか、ここに来るとどれも美味しそうに思えてきます(笑)
手帳に書いておかないと(笑)
by JF (2008-05-10 15:39) 

Ballacki

キール、飲んだことありますが、最近はだいたいワインを飲んだりすると何らかのリキュール等で割らずに飲むことが多いです^^
キールに使う白ワインもちゃんと限定されていたのですね!勉強になります^^
by Ballacki (2008-05-10 16:10) 

crow

キール、美味しいなぁと思っていたら、
アリゴテ、飲んだことないんですよね。
当然、キールも「本物」は飲んでません T T
フランボワーズリキュール&シャンパーニュでキールインペルアルってのも、出所が怪しい感じしますよね^^

by crow (2008-05-10 17:00) 

てんとうむし

たぶんニセモノだよね、というキールやキール・ロワイヤル、ミモザは時々飲みます(笑)
だって、ホンモノだったら割るのモッタイナイもの。
by てんとうむし (2008-05-10 17:09) 

chercher

地元ではあまり飲まれないのですね。
でも、クラシックなブルゴーニュグラスでキール、飲んでみたいです(^^♪
by chercher (2008-05-10 17:37) 

aia

言われてみればアペリティフ飲まないですね。というか、飲むとしたらシャンパーニュで、カクテルは全然飲んだことがないけれど、キールを飲んでみたくなりました(よく考えたら私はキールロワイヤルしか飲んだことがないかも)。そろそろワインの花旅に出かけるつもりなので、その時にディジョンで飲みたいと思います。
by aia (2008-05-10 17:57) 

こぼぱん

かわいいグラス♪
キールに思いが馳せます・・・(´▽`)~*
ちっちゃな凱旋門にも驚き!なんだかかわいいw
by こぼぱん (2008-05-10 20:14) 

カフェオランジュ

ふむふむ、現地ではあまりキールは飲まないんですね(笑)
6月の第一木曜日を”アペの日”として
世界中に広めようとしていることなんて
知っている人はかなり少数なんでしょうねぇ・・・

いつかは私もアペリティフの母国でマイナーなキールを飲みに行きます~
by カフェオランジュ (2008-05-11 00:20) 

TaekoLovesParis

キールはこのグラスで飲むのが正しいんですね。
(またひとつ覚えました)

by TaekoLovesParis (2008-05-11 01:00) 

julliez

★みなさまコメントありがとうございました^^
スミマセン、また一括でお返事まとめます。(堪忍してね)

キールやキールロワイヤル系、アリゴテやシャンパンじゃないと分かっていても寛容に飲むお客様は神様のようですね・・とはフランス人談ですが、かく言う彼等もそもそも飲まないからツッコミどころがありません。
そもそもカクテルとしてその立場を不動にしたのはきっとアメリカに旅立ってからではないでしょうか。
普通に田舎のフランス人はアメリカの芸術的な域のカクテルをそもそも知りません。(爆)

恐らくご当地のディジョンの場合はアリゴテで登場すると思います。
私は個人的にはクレマンドブルゴーニュの方がアペリティフには好きでガブガブ・・・。
マルサネロゼも桜のような色でとても美味しいワインです。

カクテルにするのは勿体無いというお声もありましたが、それもごもっともでございます。^^

そういえば先日アペリティフの日なるものが出来たらしいと聞いたフランス人(ワイン関係者)が
一体それはいつなのか興味津々で聞いていました。
これもまた商魂たくましいお上の発想がプンプンします。
日本のイベントにかつてお手伝いしましたが、当時参加したフランス人はもうコリゴリな思いをしたようで
今では苦い思い出です。^^;


by julliez (2008-05-11 02:46) 

Inatimy

キールって、名前しか知らなかったです。
カシスのリキュール、いいかも♪
試しに買ったオランダ北部産のとてつもない「ワインの酸っぱさを和らげる為の苦肉の策」として、
蜂蜜を入れて飲んだ我が家です・・・。 白ワイン、おもいっきり濁りました。
by Inatimy (2008-05-11 07:56) 

pace

フフフ・・・・・好きです
by pace (2008-05-11 14:29) 

ミカチ

シャンパンにキールを合わせる飲み方があるのですね。
スプマンテにキールを混ぜて勧められたことがありますが、その真似だったのかもしれませんね。

by ミカチ (2008-05-11 18:07) 

noie

こんにちは。お久しぶりです。
お酒にまつわるお話が楽しいでした。
お菓子でもその人の功績を称えて、名前がつけられたものがあります。

留守中にniceやコメントをいただき、ありがとうございました。
パリ~ストラスブール~ウィーン~プラハと電車とバスで移動してました。
パリも楽しいですが、フランスは田舎町が素敵ですね。
TGVにはじめて乗りましたが、とても乗り心地がよく速くてキレイでした。
次回は、ディジョンにも行って見たいです。

by noie (2008-05-12 18:10) 

mompeli

書き始めるとキールに戻れなくなる市長さんのお話が……ああ ききたい。
by mompeli (2008-05-14 08:06) 

stickman

キールもキールロワイヤルも、気分が華やぐような感じが大好きです。
アルコールに弱い自分はアペリティフといえども徒や疎かにせず、じっくり味わって飲みまする。

by stickman (2008-05-15 23:54) 

tsunami

私のディジョン体験は駆け足で、記憶にあるのはSNCF窓口の女性とのキレそうになったやりとりのみです。
今度、ディジョンに行く機会があれば、飲んでみたいと思います。
by tsunami (2008-05-29 00:51) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

★★Warning★★
コチラのブログに掲載されている文章及び映像のweb公開は著作権を放棄したものではありません。
事前の許可なく無断複製、転載、転記、二次利用の一切を固くお断りします
Toute utilisation ou diffusion sans accord préalable des informations et
photos contenues dans ce blog est interdite.

copyright (c) 2006-2016  vendémiaire tous droits réservés.

L'abus d’alcool est dangereux pour la santé.
A consommer avec modération.

Click for Troyes, France Forecast



Locations of visitors to this page

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。