田舎のシアワセ 秋の眺め

葡萄畑が紅葉を始めると、冬が待ち受けていることを実感します。
まぁそれでもまだサンダルで短パンで頑張るブルギニオンもいますが・・・。

秋のモザイクは田舎の醍醐味です。

収穫時期の違いや諸々の理由で、紅葉もそれぞれ始まりが違うようです。

 

葡萄畑で感じる四季はとても心がウキウキします。

実際に畑仕事をするとまた別の角度で感じることも増えるのですが
そんな事を知らなくても、見ているだけで気分が高揚します。

春はここで誰も気が付かないくらい小さな葡萄の花が一斉に咲き乱れ、
そこはかとなく可憐な葡萄の花の香りが一体に広がります。

秋には引き締まった冷たい風と葉がざわめく音を聞きながら、薪の煙があちこちで見られるようになります。

これは日本の畑でもよく似た光景が見られますよね。

 

秋の匂いはどこか共通の懐かしさを感じてしまいます。

残念ながらここでは焼き芋はしませんが、栗ぐらいは焼いても良さそうですね。

 

マルヌの葡萄畑は全体的にかなりスケールが大きくて、圧倒的です。
それは谷や山（ここではすでに丘ではありません）一体に繰り広がる葡萄畑の様子がそう思わせるのだと思います。
同じようでもオーブ県は山ではなく、やはり丘にあたるスケールで葡萄畑が広がります。
（日本人が見れば、山か丘の違いはちょっと戸惑うかも知れませんが、そうなっています。）

オーブの景色は絵心がある人には魅力的だと思います。
小振りな分だけ、細かで豊かな表情が感じやすいのです。

でもこれがコートドール（ブルゴーニュ）に行くと、もっと凝縮された一画に近いスケールになります。

とはいっても十分壮観であることは世界的に有名ですものね。

 

マルヌはこういう感じで斜面が急で見渡す限り葡萄畑がウェーブしているように見えます。
そしてその先に村が点在しているのが分かります。

その一番目立つシンボルが教会です。
家の造りも、ブルゴーニュやオーブとは違う事が一目瞭然です。

 

360度こんな感じで景色は広がります。

 

 

 

 

では今度はオーブに行ってみましょう。

 

 

オーブの葡萄畑から同じような風景は見られなくなります。
家や村は葡萄畑から少し離れていて（唯一村と畑が一体化しているのはビュクセイル村位です。）
浮世離れした世界が広がります。 

ね、オーブはやっぱりルノワールが夢中になっただけの事はあると思いませんか？
（地元自慢炸裂中）

　ロゼ･デ･リセでも紹介した絶好スポット。

 

秋の深まる様子は、ルノワールもいくつか描いています。

 

オーブの収穫の模様（おじさんが収穫用の籠を担いでいますね）

田舎の豊かさの象徴のように、美しい黄金の葡萄畑の眺めは、彼の絵心をさぞ刺激したことでしょうね。

ここにはブティックも無ければ、スーパーすらありません。

でも都会にはない別の豊かな日常があります。

まぁ、どこを見てもこんな景色しかない田舎です。＾＾；

 

 

 

 

こんな景色ばっかりが広がり、歩いていると末恐ろしくなります。
（張り切って進みすぎて戻る時に、帰り道が何キロもある事に気が付くというパターン・・・。）

 

 

では皆さんが大好きな黄金丘、コートドール。

モレサンドニの特級が見渡せます。

 

ここは黄金丘というより、ブルゴーニュのコートドール一帯（葡萄畑の丘を意味します）がすべて黄金色になります。

村以外は全部黄金色。

でもお天気が悪いと黄金色に輝く様子は見られません。

だから観光でブルゴーニュに行かれて、黄金色に輝く葡萄畑を見られる人はかなり幸運なのですよ。

 

この摘み残された葡萄のことをPinot ピノットと言います。

干し葡萄化されていて、ヴィニュロンのおやつになったりします。
これは採って食べても怒られません。＾＾

 

お天気の間に、やはりお仕事、お仕事！ 

収穫が終わってもちゃんとお手入れします。

 

 

 

それでも時間は穏やかに過ぎていきます。

日本と同じ24時間とは思えない一日が流れるフランスの田舎は、これでも一応慌しいのですよ。

日本の紅葉のようにライトアップなどはありませんが、太陽の光を浴びて輝く葡萄畑は、
彼らにとっての黄金であり、宝石の輝きなのかも知れませんね。

 

 

 

 

 

コメント 23

今年はブルゴーニュの「黄金の３日間」の参加予定です。黄金畑が見えるでしょうか。。。楽しみです。
by (2007-10-16 04:48) 

絵のような可愛らしい綺麗な色の景色ですね。
ちょっとこういう田舎の風景を見にぶらっと行きたいです・・・
by めぎ (2007-10-16 04:59) 

実際、こんなに色とりどりの素敵な葡萄畑の紅葉を見ると、
泣いてしまうかもしれません・・・。
あ・・・おやつが、いっぱい残ってますね。　
干し葡萄に、焼き栗、秋はおいしいものづくし♪
さすがに、もうjulliez さんは、サンダル片付けましたよね？
by Inatimy (2007-10-16 05:47) 

建物と葡萄畑の紅葉
最高のマッチングですね
こういう風景切り取りたいなぁ
by ハイマン (2007-10-16 07:15) 

秋の葡萄畑の景色、とっても綺麗ですね～。うっとりしました・・・*v__v*！
紅葉にも場所によって、色の違いがあって楽しめますね～。
秋に訪れて、実際に見てみたいなぁ・・・と思いました！
収穫後、素敵な葡萄畑の景色が見れるという、これほどのご褒美は他にないですね！いいなぁ。。。
by Mimosa (2007-10-16 07:50) 

黄金色に輝く葡萄畑を実際に見てみたいです。
ルノワールの絵の一つ前の写真が一番好きです＾＾
by miffy (2007-10-16 10:18) 

１枚目なんかは明らかに北海道と違う。建物．．．なんですね。
その歴史・造りの違いがやはり出ますね。
あと色の濃さもやはり敵わない。北海道のイモと小麦じゃ華やかさがないですもんね～(笑)
by atelier-northern-photo (2007-10-16 10:37) 

凄いですね～。
一枚目の写真なんて素晴らしいですね。　日本では見れない景色です。
by (2007-10-16 13:15) 

フランスの田舎の風景、日本と違い綺麗ですね
家の色、葡萄畑の整然とした柵の間隔、
絵心のある人なら、ルノワールで無くても
描きたくなる風景ですね。
by wakatate (2007-10-16 16:55) 

見とれてしまう景色ですね。。。
日本の紅葉もいいですが、この風景もすごくキレイです・・・ヽ(´▽｀)/
by (2007-10-16 19:24) 

ルノワールが描きたくなるのもわかりますね。こんなすばらしい景色なんですもの。
でも色合いは、ほんものの方が鮮やかで美しい。1枚目は特にすばらしい写真！
by TaekoLovesParis (2007-10-17 00:29) 

はじめまして、あまりにも綺麗だったのでコメント書かせてくださいね。
ありふれた感想しか書けませんが（笑）
絵の中の世界のようで、夢のような景色のなかに住んでいらっしゃるのですね
どんどん歩いて、帰りの距離がすごいことになってるなんて
あ～夢のようだ。どこまでも遠くまでこの色って圧巻ですね。
おやつ、どんな味なんでしょうか。干しブドウなのかなぁ(^0^)
by miya_gon (2007-10-17 14:02) 

黄色、赤、緑・・・
ルノワールも、この秋色に心奪われたことでしょう＾＾。
by (2007-10-17 22:38) 

うわー、きれいですね！
１０日ほど前にCote du Rhoneのブドウ畑を通ったときには、まだ紅葉していませんでしたが、そろそろそういうシーズンになるんですね。ブドウ畑は一年中きれいなんですね（スイスでよく見た冬の枝だけの佇まいも結構好きだったりします）。
by aia (2007-10-18 04:15) 

白壁に赤茶色の屋根。　葡萄の一年を見越して　こんな色のおうちにしたのかな～と思っちゃいます。
こんな一本道　ずーっとずーっと遠くまでおさんぽしてみたいデス　（帰りがコワイ？）
by (2007-10-18 08:24) 

モザイク模様・・黄金の丘・・・教会に集まる集落・・・
本当に綺麗です・・今日も心が癒されました。
ありがとうございます。。
訪れてみたいです。
by rino (2007-10-18 17:21) 

綺麗な景色、忙しさの中のオアシスです。
ありがとうございました。
by delphy (2007-10-18 18:14) 

ステキな景色をありがとうございます！！
by (2007-10-19 00:36) 

どれが絵画でどれが写真かと思ってしまいますね。
清清しい空気の香りが届いてきそう☆
by シェリー (2007-10-19 12:23) 

秋深まってきましたね。こちら北総もそろそろ薪ストーブの準備です。
by krause (2007-10-21 10:40) 

いつかこの季節にワインの産地を訪れてみたいものですね～！！！
もちろんスケッチブックを持って。
行きたくなってきました。ピエモンテに行けば見れるでしょうか。
by ミカチ (2007-10-26 02:50) 

すてき！！！すてきすぎる写真だ〜！！
そして、葡萄に季節を感じるって、とてもすてきですね。
気持ちが贅沢になりますね。
by どらっち (2007-11-10 21:59) 

ＮＹもだんだんと紅葉がきれいになってきましたが、この紅葉にはやはり負けてしまいますね。ルノワールが書きたくなったこの景色、とっても納得です。こんな景色を見られるなんて、うらやましいです！！
by newyork (2007-11-11 06:40)