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[ひらめき]最終更新日:12/10/2011

Cathédrale Notre-Dame de Reims [Saint Patron 守護聖人]

ランスの大聖堂は、狭いランスの街を観光する時、暑苦しい夏は何度も通えるステキな避暑地です。

 

 

前にも書きましたが
ランスのノートルダム大聖堂は朝、出来るだけ早く行く事が素敵です。(自分調べ)


夏の太陽の光の入り具合は、魂がザブザブと洗濯されるような清々しい爽やかさと静けさがあります。
マイナスイオンが全開で出ているような気持ちよさが感じられます。
(これは殆どの教会がそうですし、もちろん日本の神社仏閣でもそうですね)

 

                              

 

ランスの大聖堂の歴史の幕開けは

 

498年に現在のフランスに当たるガリア全土を統一しフランク王国の基礎を築いた王のクロヴィスがランス司教の聖レミから洗礼を受けカトリックに改宗し、それ以来ランス大聖堂はフランス国王の戴冠聖堂となりました。

初代王クロヴィスが、戴冠式によって自らの権力に神の正統性を得たのち、ランスで戴冠式を済まさなければ、正式な王とは見なされなかったのです。
歴代のフランス国王を聖別する司教座であり、政治的な意味でも重要な聖堂であると言われる所以です。

歴代フランス国王の戴冠の秘蹟を授ける聖別式においてランスの大聖堂で聖別を受けた王は25人、
中でも有名なのは
1422年 ジャンヌ・ダルクに連れられて聖別を受けに来たシャルル7世
1610年 ルイ13世
1643年 太陽王ルイ14世
1775年 フランス革命で斬首刑となったルイ16世
そして最後の聖別式は、1825年のブルボン朝における最後の王、シャルル10世、など
(参照元:guide la marne )

 

 

 

もともとのロマネスク様式の聖堂は1210年に炎上し、すぐに再建されたのですがその後
1211年に建築家ジャン・ドルベにより全体構想されたもと、内陣から再建着工され、
1228年に建築家ジャン・ル・ルーに継承、(1233年に中断、1236年に再開)
1241年に内陣を完成。

建築家ゴシェ・ド・ランス、そして建築家ベルナール・ド・ソワソンに引き継がれ、
1252年に西正面を着工、
1476年に現在の高さまで建設された。

(参照元;cathedrale notre dame)



結果的に4人の建築家が関わり、施工に若干の混乱が見られると言われますが、ヨーロッパ時間よろしく、大概の長期に渡り完成されたゴシック様式美の大傑作と言われます。(自分調べ)

 


            夜間のライトアップも壮厳です  

 

大聖堂はフランス大革命の時に彫刻が著しく破壊され、
そして第1次大戦(1914)でドイツ軍にこてんぱに空爆され、壊滅的打撃を受け、その後1938年に再建されました。
この当時残ったものの深刻な損傷を受けた歴史的な彫刻類は、大聖堂の地下と、同じく世界遺産であるお隣のトー宮殿に保存されています。

 

 相変わらずブレてます。

 

こんなに美しく壮厳な大聖堂を無慈悲に空爆するようなデリカシーのないゲルマン民族を野蛮人だというフランス人も少なくありません。
(・・・もともと嫌いなのでしょう。)
まぁ、このような歴史的建物を破壊するのが戦争の愚かしさであり悲しさでもあります。
それでもいまだ繰り返している学ばないオバカな私達を微笑みながら見つめている人がいます。

 

 

傷跡といえばこちらもそう。

 私が微笑の天使です

 

大聖堂名物のl'Ange au sourire 「微笑み笑みの天使」は別名、ヨーロッパの微笑み・・とも言われますが、
爆撃で翼に穴が開き、しかも頭が落ちた(!)ので、よく見ると首の部分が接着されているのが伺えます。
(分かりますか?)
この天使は両翼に銃弾を受け、左手を失い、首が落ちた重症を負いました。
(隣の聖レミは頭の上がありませんが、これも戦傷でしょうか・・・。)



この方は西側扉(左扉)で笑っていますが、正面扉右側の大天使ガブリエルとしょっちゅう間違われています。
大天使も美しく笑っていますが、別の天使です。
しかし正面ど真ん中の扉に立っているため、大勢の方が勘違いしてしまうのも事実です。
この大天使は右手と右翼を戦争で失いました。

       私はガブリエルです。  

 

 

確かにどちらもいい笑顔してますね。
二人とも笑っているのに何で「微笑みの天使」は一人だけなんでしょう ?(・ω・^)

ランスの大聖堂や建築など諸々の歴史的背景についてはyoku さま のブログでもっとためになる詳しい記事がご覧いただけます。

 

 

戦争の跡がここにも見られますね。

ドイツの空爆で、壊滅的打撃をうけてこの聖なる街も焼けつくされました。
1万4千あった建物のうち、8千以上が全壊、無傷で残ったのはたったの70戸だそうです。
(ランスのおばちゃん談)
 

この傷跡の残る柱の先に見えるのは、
観光客のもう一つの(多分最大の)お目当て、マルク・シャガールのステンドガラスです。
こちらは空爆で消失したオリジナルのステンドガラスの取替えで新たな補填として作られたものです。

この吸い込まれるように美しい蒼い色の一画だけが独特の「浮世的な雰囲気」があります。
教会の中で、はっきり言ってここだけ若干違う空気が流れています。
妙にここだけ美術館めいてて教会全体の厳粛な雰囲気からするとこの雰囲気に私は少し興ざめします。
(ファンの方にはゴメンナサイ。
シャガールのふわふわした感じは好きですし、この海の底から眺めるような蒼さは素晴らしいのですが、ここでの違和感は大聖堂でご覧になったら分かると思います。・・・・・多分。)


ランスの戦後復興の力の入れ方は凄いものがあり、
1920年代に行われた街の復興作業に関わった建築家はフランス全土の5人に1人に相当する数が集結し、1900年代のアールヌーボーの代表的な建築様式やアールデコの建築物が建てられました。
これはランスっ子の自慢で、歴史的建築物のカタログが街に存在しているようなものと胸を張ります。
(このあたりの思い入れがシャンパーニュの景観の世界遺産登録申請に拍車をかけたのでしょう。)

さて
もう一つの寄進された「必見」ステンドガラスに行きましょう。 

 

こちらはまさにシャンパンラバーのためのステンドガラスと言えましょう。

これはシャンパーニュのお膝元のシャンパン生産者に寄進されたもので、内容は
シャンパンを産出する有名な村々と葡萄酒の聖人たちやシャンパンに関わる全ての者、モノが登場しています。

 

これは、じっくりとシャンパンの父であるドン・ペリニョン師のお話も交えて続きにします・・・・。

 

 

ではまた(^ω^ )/’’’

 

 


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コメント 12

いっぷく

歴史的に重要な建築物や遺産を破壊する行為は許しがたいですね、
人類はその愚かな行為を未来においても繰り返していくわけですから。
ロンドンの街中にある聖堂も表から見るとありきたりの聖堂にしか見えない建築物があって、
通りかかっただけでは気がつきませんが、実は一歩中に入ると天井もなくて
通路になっているような大きな空間だけが残るものがあります。
空爆を受けて表だけ残ったのです。
なるべくオリジナルに限りなく近い修復をされるのが過去の製作者への礼儀のような気がします。
暑い夏、ランスの大聖堂のひんやりした空気はほっとするでしょうね。
by いっぷく (2007-07-15 06:25) 

こんなところにも戦争の爪あとが残っているんですね。。。
その微笑みをまっすぐ見つめられる、行いを心がけたいです。。。
by (2007-07-15 07:33) 

ミカチ

北フランスに行った時、沢山の戦没者のお墓が綺麗に並んでいるのを初めて見た時はちょっとショックでした。教会を破壊。。そんなところにも爪あとは残っているんですね。
by ミカチ (2007-07-15 08:47) 

戦争は、何もかも奪ってしまいますね。
大天使ガブリエル、双子ですよ^^ 一緒の笑顔ですよ。
ステンドガラス、すげ~。 実物を見てみたいです。
by (2007-07-15 09:18) 

nicolas

シャガールのステンドグラス! やっぱり蒼が綺麗ー 近くで見たいです~
こんなに「建築家バトン」だったとは知りませんでした。
しかも「戦争の爪跡付き」・・・歴史は一言では決して言い伝えられないですねぇ。
こんな高い天井なら、ホントに夏は涼しいでしょうね~
by nicolas (2007-07-15 10:01) 

yoku

ランすにお住まいの方ならではの細かい記事です。
勉強させてもらいました。
by yoku (2007-07-15 12:21) 

どらっち

ランスとAin県は近いですか?フランスの地理はさっぱりなの・・・。
こういうのは、やっぱり、ヨーロッパだな、って思いました。
実物を見てみたいです。
by どらっち (2007-07-15 12:58) 

noriko

2番目の写真は心が洗われるようです。
ずーっと眺めていると微笑みの天使の笑顔が「励ましの笑顔」に見えてきました。
元気出そうっと。
by noriko (2007-07-15 15:14) 

wakatate

ノートルダム大聖堂の詳しい紹介有難うございます、
吸い込まれそうな天井の高さ、窓に嵌められたステンド
ガラスの美しさは、しばし見とれてしまいますね、
団体旅行で、見たのですが、外に出て観光バスの多さに
迷子になったほどでした。
by wakatate (2007-07-15 17:00) 

aia

ものすごく勉強になりました!第一次大戦次の戦争被害に関して、実際に戦災にあった方の話を聞けるなんてすごいです。住んでいればこそですね。
シャンパンステンドグラス(?)があるとは知りませんでした。久々に(7年ぶり)また行きたくなりました。知識があるのとないのとでは、見え方も全然違うと思います。
by aia (2007-07-15 20:12) 

Inatimy

昨日行ったドイツの教会にも、戦争で瓦礫となった時の写真が展示されてました。
哀しいことです。 争いのない世の中に、なかなかなりませんね。
by Inatimy (2007-07-16 03:52) 

julliez

★いっぷくさま
戦争の傷跡はヨーロッパでもたいての街で見られますね。
ランスはたまたま裕福な町であったから復興が著しかったのですが、他の地方は見捨てられた戦争などによる被災した建物は多いです。
日本にきたら広島に行きたがるシャンパーニュっ子が多いんですよ。

★たろうさま
この微笑の天使もそうですが、中央にいる大天使ガブリエルの微笑みの魅力は凄いんですよ。
観光客が間違えるのも無理ありません^^


★ミカチさま
戦没者のお墓はアルザスで見たことがあります。
歴史を感じる瞬間でした。


★シンナツさま
そうか、双子~(๑→ܫ←)ノ
そういう考えがありましたね。
本当に美しい双子です


★にこちゃん
一番高い塔の部分は今は2つですけど燃える前は7つもあったんですって。
シャガールはきっとモダンすぎて伝統的な部分と迎合しないと感じる人も多いみたい。
じっと見なければ分からない昔の柄よりは素敵にも思えます・・・・。


★yoku sama
ありがとうございます。
中世の背景はとても為になりました。

★どらっちさま
Ain はローヌ県のお隣なので少し離れていますね。
どちらかと言えばスイスの近く、ジュラ・サヴォワの近所かしら・・。
お知り合いがいるのですか^^?

★てんとうむしさま
では今度、励まし特集でもしましょう。
いい顔した人多いですよ。


★wakatake sama
楽しんでいただけて何よりです♪
ここでは迷子にならないですものね^^


★aia sama
続きでばっちり予習していってご覧下さい。
コチラは長寿なじいさま、ばあさまが多くいらっしゃるのでドイツ軍と戦った武勇伝も、嫌と言うほど毎回聞かせていただけます。
私は嬉しいんですけど、家族の方は多分500万回以上聞いている感じです。
by julliez (2007-07-16 04:25) 

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