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[ひらめき]最終更新日:12/10/2011

Bon appetit! [manger 食]

時系列を思いっきり無視して気合ゆるゆる内容でコッソリ更新です。


2009年の(絞りたて)ピノ・ノワール果汁です。

2009342.jpg

この崇高な果実の甘さを何に例えてよいものか、毎年悩ましいのですが、
画像にすると毎年似たり寄ったりですんません。

 

絞りたてではバラの香りはまだしませんが、非常に面白いのはプレスした果汁はかなり早い段階で葡萄風味でなくなります。
葡萄なのに葡萄っぽくないって、不思議ですね。
(日本の食用の葡萄とは風味は全く違い、かなり濃厚で瑞々しさや酸っぱさの印象が違いますので
ジュースの段階でも味わいはマンゴージュースとかパイナップルジュースのようにトロピカルで多分誰も葡萄果汁とは思わないかも。)

どういうわけか、その葡萄らしからぬ豊かな香りは果汁を澱引きして3日位経つとそれぞれの区画ごとに個性の違いを発揮するのです。
理由は化学的には分からないのですが、そういう風になるのです。

生産者は素材を吟味するシェフのように区画で育つ葡萄を味見しつつ
毎年の経験で、どの区画の葡萄をブレンドするとか、ロゼにするとか、想定しつつ収穫に挑むわけですが
最初サッパリ意味が分からなかった私ですが、何となく彼らの意図する意味がぼんやりとつかめそうです。

収穫して運ばれた時にブレンドしてしまうと気が付かないままですが
小さな区画ごとに果汁を分けて醸造し始めると、なるほど違いがはっきり解るのです。
発酵するタイミングも、熟成するタイミングも、味わいも香りもすべて微妙に違います。
もちろん、ある程度経験値を積めば誰でも感知できます。
(だって私が分かるほどですからね)

20090102.jpg

 

葡萄は本当に愛おしい存在です。
そしてそれが液体に変わると毎日奇跡を目の当たりにするような気分になります。
こういう事を意識するようになって、小さなことに注意を向けるようになり、感謝する気持ちが以前より強くなったような気がします。
天候にも、環境にも、人にも、微生物にも、(自分も含めてすべての人たちの)人生にも感謝です。

 

そんなワインの赤ちゃんを育てているのは
こんなおとっつぁん達だったりします。

20090596.jpg 

なぜこのおとっつぁん達が登場したかは、昔からこのブログをご覧の方々は分かって頂けると思うのですが(理由はコチラ

 

                          20090131.jpg

 

そうです。
季節感を喪失しそうになるこのスタイル。
流石に今回はサンダルではありませんが、やっぱり短パンなのです。
ブルギニオンとシャンプノワ、共に短パンの屈強なおじさんたちです。

もちろん、美しい女性醸造家もたくさんいますし、男前のにいさんから激シブのいぶし銀まで
葡萄に負けないくらい個性豊かな栽培者・生産者たち。
皆大好きです。

 

さて、今日は収穫時の最大の楽しみである食事の時間のお話です。

 

各地でそれぞれやはり郷土色が出ると思います。

 

2009106.jpg ブルゴーニュのジャンボン・ペルシェ



これだけだとちょっと体が温まりませんが、もちろんこの後にメインが出ます。

2009111.jpg コック・オ・ヴァン

赤ワインで煮込んでもブルゴーニュの赤だとこんな感じの色になります。
(ウサギの時もあります)

付け合せはライスで、パンも同時に出されます。
(パンもありますがけっこうお米も食べますよ)
コチラの人にとってはお米は野菜感覚なのです。
レトルトな入れ物に入っていて熱湯に3分くらい漬けて温かくして食べるようなお米もあります。
(工程の見た目も含めて、慣れない日本人は嫌がる方も居ますが、リゾットとか野菜だと思えば気にならなくなりますよ。
意味のわからないおかゆもどき・・までは行かないのでダイジョウブです。) 

この後はサラダ~チーズ、そして甘いものは果物になります
時間の無い醸造チームはサンドイッチとバナナというパターンも多いです。
バナナは即エネルギーになるみたいでみんなよく食べています。
醸造が始まると、睡眠時間もかなり変則的になるので、収穫する区画の順番の采配や時間配分を考慮しつつ醸造のチェック、訪問者(インポーターや業者やジャーナリスト等)のお相手もしなければなりません。
この時ばかりは日本人みたいに飯を噛み噛み・・・師走も真っ青なフランス人なのです。
(そういうわけで収穫時期の個人客の蔵元訪問はご遠慮願うのですがイジワルからじゃないのです。)

 

そしてこちらはアルザス

35.jpg

アルザスはやはり美食が浸透しているような気がします。(自分調べ)
同じ煮込み料理でも、ひねりがあると云うか、その一手間が美味しいんです。

 

 

32.jpg

この日はリクエストでシュークルト。(アルザス風なのですが)
最も忙しい日だったので本当に簡単になってしまったようです。
(この日の夜はちょっとしたお祝い事があったのでお昼は軽めになりました・・ってこれで軽めですよ。)

 

 

2009107.jpg

やっぱりお話は尽きませんがこの後も夕方まで肉体労働は続きます。

 

さて、ここまで頑張って食卓の写真を引っ張り出せたのですが
(まだまだいっぱいあるんですよ、ロワールとか、ボルドーとかシャンパーニュとか諸々・・・)
結局、まとめきれずに今日まで放置プレーと相成ったわけで
この続きを仕上げる気力が中々沸かず、
でも、折角なのでこのままで更新しようと思います。

また他の地方の収穫時の食卓の様子は改めて内容濃い目でお届け予定ということで
長い目で見ていただけるとありがたいです。

 

 

2009-458.jpg シャンパーニュのシャルドネ(プレス中)

 

さて、お腹一杯になったらまた仕事に戻ります。

 

世間はヌーヴォーも終わって、ノエル路線まっしぐらですね。
エコをうたった激安ペットボトルヌーヴォーが物議を醸していますがワインのブランドイメージに対して妥協を絶対に許さないフランス人らしいです。
(そして売り払った後に否定的な態度を取るのもまたフランス人らしいです)

さて、今年の更新はこれで多分最後になりそうな予感ですが
(きっとそうなると思います)

上手く時間が作れたら、あれやこれを更新したいと思います。
相変わらずお伺いも思うように出来なくて、気まぐれ更新でスミマセン。

こんな愚ブログですがやめずに細々と時々しら~っと更新する感じで、続けようとは思います。

お楽しみにされている方もいないと思いますが
ソネブロユーザーさまに限らず足跡は残さなくとも中には奇特な方もいらっしゃるような気もするので・・・。
ほんとうに、ありがとうございます。

 

 

 

 


nice!(26)  コメント(18) 
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コメント 18

Krause

一面に広がるワイン畑、否、葡萄畑、すばらしい風景ですね。コメは、フランス南部の地中海沿いで作られているのを視察にいったことがあります。
by Krause (2009-11-27 03:03) 

どらっち

お食事写真が、とても目に毒ですわ〜。みなさん、楽しそう♪
by どらっち (2009-11-27 06:41) 

Inatimy

半袖短パンおじさまも、もうそろそろ上にフリース羽織るかな♪
昔、珍しくお料理本のレシピ通りに量って赤ワインで肉を煮込んだのに、
料理本のような見事な赤ワイン色にならなくって、
コック・オ・ヴァンの写真のような茶色に。
当時、失敗かと思ったけれど、大丈夫だったのか・・・よかった。
julliezさんの記事好きなので、「しら~っと更新」続けてくださいね♪
by Inatimy (2009-11-27 06:57) 

aranjues

(絞りたて)ピノ・ノワール果汁、、一度でいいから味わってみたいものです。
日本では、今年のヌーヴォーは50年来で最高の出来と騒ぎ立てていましたが、
実際、現地の評価などはどうなのでしょう。私、毎年美味しいと思うだけで
さっぱり差が解りません。
最後から2枚目の写真の女性、綺麗(そう)ですね~~。
by aranjues (2009-11-27 08:03) 

chercher

搾りたてのピノ・ノワール、香りを想像しただけで、うっとりしちゃいました(*^^*)
収穫風景をテレビで見たことがありますが、ボリュームのあるランチにワイン、
元気になりそうですね♪ 憧れの世界です♡
by chercher (2009-11-27 10:08) 

たろう

 絞りたてのピノ・ノワール果汁・・・ 飲んでみたいヽ(´ー`)ノ

by たろう (2009-11-27 16:47) 

julliez

☆コメント&足跡を頂きましてありがとうございます。

★Kureuse sama
お米は色んな種類があるみたいですが、基本的に日本のように手間をかけて炊き上げるというより茹でる感覚に近いような気がします。

★どらっちさま
めーっちゃお腹パンパンになりますよ~

★Inatimy sama
赤ワイン煮込みでは煮込む時間やワインの種類によっても色合いは違ってくるみたいですね。
見事な照りと色合いを風味に出すのは案外難しいようです。

★aranjues sama
はじめまして。
今年のヌーヴォーは天候に恵まれてよい収穫に繋がったので生産者は本当に嬉しそうでした。
素直に美味しいと私は思いました。(もちろん生産者による違いもあると思いますけど・・・)
50年に一度の味かどうかは分かりませんが、葡萄を育んだお天気という観点からならもしかすると50年振りだったのかも知れませんね。

★chercher sama
こういう食生活が続くと、美味しいのはいいんですが、労働していても体重は右肩上がりまくりです。
収穫は重労働で私はできれば避けたい派です^^;

★たろうさま
お土産に持って帰れればよいのですが、発酵が始まるとバクハツするので・・・。




by julliez (2009-11-27 19:15) 

にこちゃん

うわうわうわうわ~
ピノの果汁に妄想しまくっています!ブン( ̄ω ̄= ̄ω ̄)ブン
美味しそう~おいしそう~!香り凄そうですが、色も抜群に素敵ですー!

ペルシャ風のハムの厚さに、おののきました。
コックオバン、いいなぁー
明日これで飲みたい気分になっています。
by にこちゃん (2009-11-27 20:04) 

miffy

絞りたてのピノノワールの色ってこんな感じなんですね~
これが熟成されてあんな綺麗な色になるんですね。
ジャンボン・ペルシェだけでお腹がいっぱいになりそう^^;
個人的にはアルザス風シュークルトが食べたいです~
by miffy (2009-11-27 20:44) 

ハイマン

こんな料理に赤ワイン
最高だなぁ~^^
by ハイマン (2009-11-27 22:31) 

びっけ

おいしそうな料理の写真は、見ているだけで幸せな気分になりますね。
どんなに忙しくても、ちゃんと美味しいものを食べて飲む・・・それって人生の基本ですよね!

by びっけ (2009-11-27 22:31) 

JF

私はワインのことはわかりませんけど、それでもワイン造りに関わることが
とても愛しく感じます~。とっても嬉しいです~(^^)

by JF (2009-11-28 01:29) 

てんとうむし

julliezさんの更新、いつも楽しみにしています^^
ただいま、ぶどう果汁の味わいを妄想中♡♡

by てんとうむし (2009-11-28 08:37) 

julliez

★にこちゃん
果汁は糖度がすっごく高いのでかなりベタベタです。
香りはお花畑と果樹園のような感じです。
タンニンの多い葡萄は果汁もやはり苦みばしっていますが甘い~
ハムの厚さもステーキの厚さも、草履並です^^;

★miffy sama
絞りたてで魅力あるのはやはりアルザスの葡萄でしょうか。
香りが複雑で色も乳白色~ピンクと言う感じです
シュークルトは(も)一人前とは思えないごっつあんですな量ですよ~

★ハイマンさま
アイリッシュなビールでも美味しいと思いますよ~。
この前、ジビエをハギス風で食べたらやはりアイリッシュビールが自然に欲しくなりましたー。

★びっけさま
食べるって本当に大切だなぁと思います。
特別豪華なものを食べなくても、おろそかな食事は全てのバランスを崩しそうな気がここに来てからするようになりました。

★JF sama
ありがとうございます。
そういう風に仰っていただけると本当にこちらまで嬉しく幸せな気持ちになります♪

★てんとうむしさま
葡萄果汁が発酵を始めた頃がいちばんニュアンス的に面白いように思います。
日本のワイナリーでも経験できるかも知れませんよ。




by julliez (2009-11-30 18:09) 

kana

すべてが楽しそうで美味しそうですね(≧∇≦)♪
ちょうど一ヶ月前、フランスを旅しまして、秋色の葡萄畑をたっっくさん見てきましたー☆
サンテミリオンにあるワイナリーのおじさんはすごーくテンションが高くて面白かったです。
が、短パンじゃなかったです(笑)
by kana (2009-12-04 00:14) 

こぼぱん

いつもとても楽しみにしています♪
おとっつぁんさん達の短パン姿、
ふふふ ステキ~~^^
うちのだんなさんは靴下はいていても
冬場はしもやけができちゃうほど冷えひえです(^^;
by こぼぱん (2009-12-04 01:01) 

Ranger

julliez さん、今年も素敵なフランスでのお話、楽しませてもらいました。
どうぞ、お風邪など召しませんようにご自愛ください
よいお年を!
来年も julliez さんにとって素晴らしい年に!
by Ranger (2009-12-28 09:36) 

ルビー

収穫とお料理とワインと笑顔と・・・なんか、とっても人間の人間らしい幸福がいっぱいです
by ルビー (2010-01-03 21:49) 

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